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宇多川仁の「環境の現場から 〜企業編〜」

  アスベスト対策、どうなる?
    
     〜国と自治体の最新動向をまとめました〜

 アスベスト(石綿)問題に対する情報開示について、何とかならないものだろうか。

 対策を講じていることをアピールするために急いでいるのかどうか知らないが、厚生労働省、環境省、国土交通省、文部科学省などからサミダレ式に情報が流され、いったいどこのサイトを見れば全体像を捉えられるのかさっぱりわからない。いや、総合的なサイトは存在していないのだ。

 NGOのアスベストについて考える会のホームページを閲覧すると、「省庁の対応」というコーナーがあった。ところが、そこを閲覧すると「※作成中のまま掲載」となっており、その理由として「省庁のアスベスト対策のばらばらさのため」と書かれている。その上で、「これを見ただけでも、いかに省庁ごとにばらばらな対策が行われ、それがただ漫然と流されているだけなのか(または流されていないか)ということがわかります」と批判しているが、各省庁のアスベストのサイトをご覧になった方には「そうだ、そうだ」とうなづく方も多いだろう。

 最近、「合意形成」や「アカウンタビリティ(説明責任)」の声に応えるかのように、行政の情報開示の動きは進展している。他方で情報が整理されないままタレ流しのものが多く、かえってわかりづらいことが多いが(それを狙っている場合もあるのだろう)、アスベストの問題はその典型例ではないだろうか。

 そのような状況の中で、新しい法規制の動きを追うのも一苦労だ。現在、アスベストによる健康被害を受けた従業員の家族や工場周辺の住民などを対象とした被害補償の新法が厚生労働省や環境省で検討されており、もう少しすれば具体案が出てくるであろう。また、国土交通省でも、リフォームの際のアスベスト建材除去の義務化をすることなどのために建築基準法を改正しようとしている。

 荻原博之「特集/拡散するアスベスト被害 〜将来に残す二つの禍根」(日経BP・Safety Japan2005〔『日経ものづくり』2005年8月号「事故は語る」の再編集記事〕)によれば、アスベストの危険性とは、細く、溶けないことであり、代替繊維であっても、細く、溶けないものであれば、アスベストと同様の発がん性のリスクを負うことになると指摘している。そうだとすれば、これらへの新たな規制問題も発生してくることであろう(ついでながら、この記事は読み応えがあった)。新法や法改正の動きには当分目が離せない。

 自治体の動きも、国の動きと同様にわかりづらい。各方面からのお問い合わせが多いのもうなづける。環境部ドットコムでは、国の最新動向とともに、各自治体の動きについて把握している情報をダイジェストにまとめておいたので、ぜひご覧いただきたい。
 →アスベスト(石綿)問題についての国と自治体の最新動向
2005.8.25

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