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鳥取県石綿による健康被害を防止するための緊急措置に関する条例(案)の概要
[資料]2005.9鳥取県生活環境部環境政策課
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<提出理由>
(1) 最近、石綿粉じん暴露による労働者の中皮腫等による死亡状況が明らかにされ、また、その家族及び製造工場周辺の住民の健康被害も明らかになるなど、石綿による健康被害は、労働災害の範疇を超えて社会問題となっている。
(2) しかし、石綿対策に係る国の法体系は、大気汚染防止法による規制のほか、労働安全衛生又はリサイクルの観点からの規制等、必ずしも総合対策になっていない。また、大気汚染防止法による規制も、一定の面積要件等があり、全面的な規制とはなっていない。さらに、国の法体系は、石綿の飛散等に伴う健康被害の防止という視点が欠けている。
(3) そこで、石綿の飛散等に伴う県民の健康被害の防止という観点から、国の法体系を補う本県独自の制度として、この条例において、県の責務を明らかにし、並びに石綿含有材料等を取り扱う事業者等がとるべき措置等を定めるとともに、建築物その他の工作物の解体工事等に伴う石綿の粉じんの大気中への排出又は飛散の防止に関し必要な事項を定める。
<内 容>
1 目的
この条例は、石綿の飛散等に伴う健康被害の防止に関し、県の責務を明らかにし、及び石綿含有材料等を取り扱う事業者等がとるべき措置等を定めるとともに、建築物その他の工作物の解体工事等に伴い石綿の粉じんが大気中に排出し、又は飛散することを防止することに関して必要な事項を定めることにより、県民の健康の保護及び生活環境の保全に資することを目的とする。
2 県の責務
(1) 石綿含有材料等の使用の状況等に関する情報を収集すること。
(2) 石綿による県民の健康に係る被害を防止するための施策を策定し、こ れを実施すること。
(3) (1)により収集した情報を提供するとともに、石綿に関連する相談窓口を設置し、相談に応じること。
(4) 石綿の適正な取扱い及び石綿による健康に係る被害の防止に関する知識の普及を図ること。
3 事業者がとるべき措置等
(1)石綿含有材料等を取り扱う事業者(以下「事業者」という。)は、石綿粉じん排出等作業その他の行為を行う場合には、石綿の粉じんの大気中への排出又は飛散を防止するための措置を講じなければならない。
(2) 事業者は、その工場等の施設内及びこれらの敷地の境界線における大気中の石綿の粉じんの飛散の状況を、定期的に調査・記録し、その結果を公表するよう努めなければならない。
(3) 事業者は、県が実施する施策に協力しなければならない。
4 建築物の所有者等がとるべき措置等
(1) 建築物の所有者等は、当該建築物における石綿含有材料等の使用の有無を把握し、石綿の粉じんが大気中に排出し、又は飛散しないよう措置を講じなければならない。
(2) 建築物の所有者等は、県が実施する施策に協力しなければならない。
(3) 学校、病院、百貨店、店舗、事務所、共同住宅等の建築物で一定の用途、規模等を有するものの所有者等は、多数の者の利用する部分(以下「共用部分」という。)に吹付け石綿が使用されている場合には、共用部分の大気中の石綿の粉じんの飛散の状況を定期的 に調査・記録し、その結果を公表しなければならない。
(4) 知事は、共用部分に吹付け石綿が使用されている場合で、使用されている石綿の粉じんが大気中に排出し、又は飛散するおそれがあると認めるときは、期限を定めて、所有者等に対してそれらを防止する措置を講ずるよう勧告することができる。
(5) (4)の勧告に従わない場合は、その旨を公表する。
5 石綿粉じん排出等作業に係る規制
(1) 石綿粉じん排出等作業の実施の届出
ア 石綿粉じん排出等作業を伴う建設工事(以下「特定工事」という。)を施工しようとする者は、当該作業の開始の日の14日前までに、特定工事の場所等を知事に届け出なければならない。ただし、災害等により当該作業を緊急に行う必要がある場合は、遅滞なく知事に届け出なければならない。
イ 知事は、アの届出があった場合において、当該届出の内容が飛散等防止基準に適合しないと認めるときは、当該届出者に対し、当該届出の内容を飛散等防止基準に適合するものに変更することを勧告することができる。
(2) 改善命令等
ア 知事は、特定工事の内容が飛散等防止基準に適合していないと認めるときは、特定工事の施工者に対し、期限を定めて、作業内容の改善勧告又は作業の一時停止勧告を行うことができる。
イ 知事は、アにより勧告を受けた者が当該勧告に従わないで作業を行っているときは、期限を定めて、作業内容の改善命令又は作業の一時停止命令を行うことができる。
ウ 知事は、ア又はイの勧告又は命令を受けた者が当該勧告又は命令に従わないときは、その旨を公表することができる。
(3) 注文者の配慮
特定工事の注文者は、当該工事の施工者に対して、飛散等防止基準の遵守を妨げるような条件を付さないように配慮しなければならない。
(4) 廃棄予定量等の届出
(1)アの届出者は、当該届出に併せて、廃棄することとなる石綿含有材料等の種類、廃棄する量及び廃棄の方法を知事に届け出なければならない。
6 その他の事項
(1) 立入検査等
知事は、この条例を施行するため必要な限度において、所有者等若しくは特定工事を行う者に対し、必要な報告若しくは資料の提出を要求し、又はその職員に、建築物若しくは土地への立入り及び建築物の管理等の状況若しくは帳簿等の物件の検査をさせることができる。
(2) 情報の公開
知事は、県民の石綿による健康に係る被害の防止のため必要があると認めるときは、@による報告の徴収若しくは資料の提出又は立入検査によって得た情報を公表するものとする。
(3) 適用除外
大気汚染防止法に基づく特定粉じん排出等作業に係る届出者は、5(1)アの届出を行わなくてもよい。
7 罰則
(1) 5(2)イの命令に違反した者は、20万円以下の罰金に処する。
(2) 次のいずれかに該当する者は、10万円以下の罰金に処する。
ア 5(1)ア(災害等に係る場合を除く。)の届出をせず、又は虚偽の届出を行った者
イ 6(1)の報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、又は立入検査の拒否等を行った者
(3) 法人の代表者又は法人等の従業者が、その法人等の業務に関し、(1)又は(2)の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人等に対しても、(1)又は(2)の罰金刑を科する。
(4) 5(1)ア(災害等に係る場合に限る。)の届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、5万円以下の過料に処する。
8 施行期日等
(1) この条例は、公布の日から施行する。ただし、4、5(1)(2)(4)、6(1)及び7は、平成17年11月1日から施行する。
(2) この条例の施行の際、特定工事に既に着手している者に係る経過措置を講じる。
(3) 大気汚染防止法その他の法令により石綿による健康被害の防止のための措置が講じられたときは、必要な見直しを行う。
(4) この条例は、平成21年3月31日までに延長その他の所要の措置が講じられないときは、同日限り、その効力を失う。
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